髪の毛が薄くなってきたので何とかしたい・・・
そう思ったことのある人は、一度くらいは聞いたことがある名前だと思います。
最近では、ほとんどドラッグストアで販売されています。
下の写真は近所のドラッグストアで撮ったものです。
リアップ(RiUP)とは、大正製薬から発売されている発毛剤・育毛剤などのシリーズです。
2018年1月現在、以下のラインナップがあります。
リアップブランド ラインナップ
発毛成分「ミノキシジル」配合発毛剤
・リアップX5プラス(ミノキシジル5%)
・リアップジェット(ミノキシジル1%)
・リアップ(ミノキシジル1%)
・リアッププラス(ミノキシジル1%)
女性向け
・リアップリジェンヌ(ミノキシジル1%)
ヘアケア・育毛剤
・プレリアップ
・フレッシュリアップ
情報元:大正製薬ホームページ
リアップX5プラス、リアップジェット、リアップ、リアッププラス及びリアップリジェンヌには、ミノキシジルという成分が使用されています。
男性用・・リアップX5プラス、リアップジェット、リアップ、リアッププラス
女性用・・リアップリジェンヌ
これらの製品にはミノキシジルが配合されており、第一類医薬品に分類されます。
大正製薬は、ミノキシジルが配合されている製品を「発毛剤」と呼んでいます。
薬機法の広告表現の規定では、「発毛剤」と言えるのは医薬品のみとされています。
医薬部外品では、「育毛剤」までの表現しか許されていません。
ミノキシジルは、2018年1月現在、最も発毛効果のある成分です。
臨床データにより証明されています。
日本国内でミノキシジルを使用している育毛剤は、リアップシリーズのみです。
リアップシリーズには、ミノキシジルが配合されていない製品もあります。
プレリアップはシャンプーとコンディショナーです。
普通に市販されているものと大差はありません。
フレッシュリアップも育毛剤ですが、ミノキシジルは使用されていません。
このため、発毛効果はありません。
「医薬部外品」の製品なので、発毛剤とは呼ばずに、育毛剤と呼んでいます。
ロゲイン(Rogaine)5%
リアップ(RiUP)は、アメリカ合衆国の製薬会社「ファイザー社」が製造・販売している育毛剤「ロゲイン(Rogaine)」のジェネリック医薬品です。
ロゲインは、世界で始めてミノキシジルを配合した育毛剤です。
1990年代末にロゲインの特許期間が切れたため、様々なロゲインのジェネリック医薬品がつくられるようになりました。
リアップ(RiUP)は、その日本版です。
リアップX5プラスとロゲイン(Rogaine)5%は、共にミノキシジルの濃度が5%です。
主成分のミノキシジルの濃度は同じですが、「その他成分」に若干の違いがあります。
その他成分の違いと言っても、違いはないに等しいです。
両者は、事実上、同じ育毛剤と言えます。
このため、効果・副作用ともほとんど同じ臨床データがでています。
2018年1月現在、リアップシリーズのなかで、最も発毛効果が高いのが「リアップx5プラス」です。
リアップx5プラスは、2015年10月に販売終了した「リアップX5」をリニューアルしたものです。
リアップX5プラスには、以下の成分が追加されています。
・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
・トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)
・l-メントール
・セタノール(セチルアルコール)
これらの成分は、ミノキシジルのように直接発毛効果に影響するものではありません。
基本的な効果や副作用は、ほとんど変わっていません。
リアップX5
リアップx5プラスの正確な臨床データはまだ集まっていないので、リアップx5の臨床データで、効果と副作用について検証します。
ミノキシジル濃度は5%です。
まず、リアップX5の効果についてです。
大正製薬が公表している承認申請時の投与試験結果からです。
承認申請時添付データとは、厚生労働省に医薬品の申請をする時に提出するデータです。
リアップX5を364日(52週)投与した結果で、評価は医師が行ったものです。
4週間毎に、「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階の評価をまとめています。
参照:大正製薬
4週間経過時点で、早い人は「軽度改善」が見られています。
24週間経過時点で、「軽度改善」「中等度改善」「著明改善」をあわせて8割近くになっています。
約半年使用すれば、多少の効果が得られる可能性が高いという訳です。
52週間経過時点では、「軽度改善」「中等度改善」「著明改善」をあわせて、実に9割以上に改善が見られます。
ただし、「著明改善」は13.3%しかいないので、過度の期待は禁物です。
今度は、リアップX5の副作用についてです。
厚生労働省の「薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」の「製造販売後調査」のデータになります。
製造販売後調査とは、医薬品が市場にでた後におこなう調査で、主に副作用について調査するものです。
リアップX5の副作用発現率
症例数・・3,072例
副作用・・271例 (8.82%)
多い副作用
適用部位そう痒感・・123件(4,00%)
適用部位発疹・・43件(1.40%)
情報元:薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
「そう痒感」とは、かいたり、こすったりしたくなるような不快な皮膚の感覚のことです。
「発疹(はっしん)」とは、皮膚にあらわれる変化の総称です。
副作用の大部分は、軽微なもので、リアップX5をつけた部分の頭皮トラブルです。
重篤な副作用として心不全が1件ありましたが、リアップX5の使用と直接的な因果関係があるかは不明です。
副作用を最小限に抑えるためには、用法・用量を守る必要があります。
決められた以上に多く使用した場合には、副作用が発生する可能性は高くなります。
普通に用法・用量を守って使用していれば、酷い副作用が発生する可能性は極めて少ないです。
もし異変を感じたら、すぐに使用を中止し、皮膚科医に診察してもらう事をおすすめします。
リアップx5プラスは、日本国内で販売されている育毛剤では、最も発毛効果が高い育毛剤(大正製薬の呼称では「発毛剤」)です。
副作用に関して不安がある人は、規定量より少量の使用から開始した方が良いでしょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事へのコメント
放火間
taka
リアップは単独で使ってもほとんど効果がありません。
そして、痒みがでる場合が比較的多いです。
すべて薬に言えることですが、その薬や病気などの知識がないと効果を発揮することは難しいです。
>放火間さん
>
>リアップは効果は高いですが、その分副作用もやはりありますね。リアップだけでは無いのですが…やはり医薬品は慎重にですね。