【薬の基礎知識7/7】薬の保存方法について

今回は『薬の基礎知識』の第7回目(最終回)です。


薬というものは、私達の生活になくてはならないものです。
健康で、「自分は薬とは縁が無い」と思っている人でも、知らず知らずのうちに使っているものです。
学生なら水泳の授業のあと目薬をさすでしょうし、夏になれば虫に刺された時の「かゆみ止め」などを使用することもあるでしょう。
救急箱のある家庭も多く、いざという時に使用することもあるでしょう。


いつの間にか私達の生活に「なくてはならない物」になった薬。
しかし、その保存については、あまり意識して考える事は少ないように感じます。

薬局やドラックストアで販売されている薬の大部分は、その保存に関して、特別な事をする必要はありません。
ただ、薬はどの様に保存したら良いのか?
その基本だけは知っておいた方が、薬を安全かつ効率的に使用するためには良いでしょう。







薬の保存・保管で注意しなければいけないことは、以下のとおりです。

①高温や凍結しやすい場所は避ける
②湿度の高い場所は避ける
③直射日光のあたる場所は避ける
④外観に変化があるものは、すぐに捨てる
⑤薬が入っていた外箱や袋、添付文書などは使い切るまでは捨てない
⑥子供の手の届かない場所におく
⑦殺虫剤や防虫剤、農薬などを一緒に置かない


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薬を劣化させる主な原因は、高温又は凍結・高湿度・直射日光(特に「紫外線」)です。
このため、温度と湿度が高くなる梅雨や夏の時期には、劣化が進みやすい傾向があります。

保管に関しては、必要以上に神経質になることはありません。
台所やお風呂など湿度の高くなる所以外で、直射日光が当たらない場所なら、通常は大丈夫です。
冷蔵庫にしまっているという人もいると思いますが、特別に指示がない限り、その必要はありません。
市販されている大部分の薬は、1℃~30℃で、高湿度以外の場所での保管を想定して開発されています。

ただし、一部例外の薬もあります。
坐薬(ざやく)は体温で溶けるように作られているため、温度が高くなる夏場は冷蔵庫での保存をお勧めします。
また、漢方薬の生薬や水薬(シロップ)なども、常温では劣化しやすいため、冷蔵庫で保存する方が良いです。
大丈夫だとは思いますが、気になるようでしたら確認してみて下さい。


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身近な薬で保存に注意が必要なのは『目薬』です。

目薬には、茶色やオレンジ色の袋に入っているものがあります。
これらの袋が入っている目薬は、必ず袋に入れて保存しましょう。
この袋は光(特に「紫外線」)を遮断します。
入れておくことにより、薬が分解される速度を遅らせることができます。

あと、気をつける必要があるのは、目薬のなかには冷蔵庫で保存しない方がいいものもあります。
目薬を処方されてときは、保存方法も確認しておいて下さい。



今回で『薬の基礎知識』シリーズはおわりです。
「知っていたほうかいいかなぁ~」と思ったことを項目別に書いてみました。
皆さんのお役に立てたかは、わかりませんが・・・



薬の基礎知識は7回シリーズです。
他の記事に関しては以下にまとめてありますので、よかったらご覧になって下さい。


薬の基礎知識全7回

【薬の基礎知識1/7】『薬』ってなに?

【薬の基礎知識2/7】薬はいつ飲むの?『食間』『1日1回』『必要に応じて』どういう意味?

【薬の基礎知識3/7】薬を飲み忘れたときはどうする?

【薬の基礎知識4/7】薬は水で飲むの?水の量はどのくらい?

【薬の基礎知識5/7】薬と食品の相互作用?グレープフルーツと納豆は要注意!

【薬の基礎知識6/7】薬にも使用期限があるの?

【薬の基礎知識7/7】薬の保存方法について←この記事



最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事へのコメント

  • がんちゃん

    こんばんは。がんちゃんです。

    目薬をよく使うので参考になりました!

    今後ともよろしくお願いします。
    2016年10月14日 21:38
  • taka

    がんちゃん様へ

    コメントありがとうございます。

    目薬は劣化しやすいので気をつけて下さい。
    2016年10月15日 01:15

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