日本人の髪の太さは平均約0.08ミリで、欧米人は平均約0.05ミリです。
日本人の髪は、欧米人と比べると、平均1.5倍くらいの太さがあります。
ただし、その太さにかなりの個人差があります。
細い髪は0.05ミリ、普通の髪は0.08ミリ、太い髪は0.15くらいです。
髪の毛が薄くなる症状のことを、「脱毛症(だつもうしょう)」と言います。
脱毛症には、いくつかの種類があります。
種類ごとに薄毛が進行するパターンは違います。
一般的には、男性の方が、若いうちから脱毛症を発症し薄毛になりやすいです。
女性も脱毛症を発症しますが、若いうちから発症することやツルツルにハゲあがることは滅多にありません。
花王ヘアケア研究所調べ
上のグラフは、男女の年代別の髪の毛の太さの平均値をグラフ化にしたものです。
男性の場合、髪の毛の太さが一番太い年代は10代の後半です。
見た目にはわかりませんが、思春期を過きた頃から、ゆっくりと薄毛の進行が始まっています。
な、なんという無慈悲な・・・
これに対して、女性の場合、30代後半が髪の毛が最も太い年代です。
その後、加齢とともに緩やかに細くなっていきます。
男性と女性ではなりやすい脱毛症の種類が違います。
だから、薄毛の進行パターンも違います。
男性がなりやすい脱毛症は「AGA(男性型脱毛症)」で、女性がなりやすい脱毛症は「びまん性脱毛症(女性型脱毛症)」です。
成人男性の場合、薄毛の人の90%以上が、AGA(男性型脱毛症)という脱毛症です。
AGAは見た目に特徴があります。
前頭部又か頭頂部のどちらか、又は、両方が薄くなっていきます。
そして、後頭部や側頭部の髪の毛はフサフサのままです。
その理由は、AGAの発症メカニズムにあります。
「テストステロン」という男性ホルモンと「5αリダクターゼ」という酵素が結合し、「DHT(ジヒドロテストステロン)」という男性ホルモンがつくられます。
このDHTが「アンドロゲンレセプター」という受動体に結合すると、「TGF-β」という成長因子がつくられます。
アンドロゲンレセプターとは、男性ホルモンを受け取り、利用できるように変換する物質です。
そして、TGF-βはタンパク質で、髪の毛に対して抜け落ちるように命令を発する物質です。
TGF-βが増えるほど、AGAは進行していきます。
通常、ヘアサイクル(髪の毛が生えてから抜けるまでの期間)は、3年~6年です。
AGA(男性型脱毛症)は、髪の毛の生存期間を短くする脱毛症なのです。
重度になると、髪の毛が産毛のうちに抜けるようになります。
だから、良く見ると、薄くなっているように見える部分にも、もの凄く薄い髪の毛が生えています。
髪の毛の密度は、薄くなった部分も正常な部分もほとんど変わりません。
早い人では、20歳前後からAGA(男性型脱毛症)を発症し、髪の毛が薄くなっていきます。
AGA(男性型脱毛症)の進行を抑制する薬には、「プロペシア」などがあります。
有効成分のフィナステリドが、男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を阻害します。
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一方、成人女性の場合、「びまん性脱毛症」が多いです。
正確な統計がないので断定はできませんが、髪の毛の薄い女性の半分以上はびまん性脱毛症です。
7割以上という専門家もいます。
このことから、びまん性脱毛症は「女性型脱毛症」と言われることもあります。
びまん性脱毛症は、髪の毛が全体的に薄くなっていく脱毛症です。
進行すると、頭頂部は皮膚が透けて見えるようになります。
歳を重ねた女性に多くみられる脱毛症です。
びまん性脱毛症の発症メカニズムは、まだ解明されていませんが、女性ホルモンが関与していることは間違いありません。
女性ホルモンは、ヘアサイクルを長くして、髪の毛を太くします。
女性は閉経後、女性ホルモンの分泌量が大幅に減少します。
これがびまん性脱毛症の最大の発症原因と言われています。
この他にも、遺伝や生活習慣などの様々な要因が関与していると考えられています。
びまん性脱毛症は、40代あたりから、全体のボリュームが少なくなるという感じで、髪の毛が薄くなっていくケースが多いです。
びまん性脱毛症の治療で、1番実績のある薬は「パントガール」です。
分娩後脱毛症にも効果があります。
有効成分のパントテン酸カルシウムには、毛髪や皮膚、神経組織を健康に保つ働きがあります。
髪の毛や爪の生成には、必要不可欠な成分です。
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男性と女性では、発症しやすい脱毛症の種類が違います。
ただし、円形脱毛症や粃糠(ひこう)性脱毛症、脂漏(しろと)性脱毛症などのように、性別に関係なく発症する脱毛症もあります。
一般的には、男性と女性の薄毛の特徴は以下のとおりです。
男性・・・髪の太さは細くなるが、密度はほとんど変化しない
女性・・・髪の太さと密度が低下していく
薄毛対策は若いほど楽にできます。
薄くなってから元に戻すのは非常に難しいくなります。
髪や健康に関する正しい知識があると、事前に予防できることが多いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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