「たくさん浴びると日焼けする」とか「夏になると強くなる」というようなイメージを持っている人が多いと思います。
紫外線の説明の前に、「光」について話します。
なぜなら、紫外線は光の一種だからです。
参照:気象庁
光とは、「電磁波(でんじは)」の一種です。
空間の電場と磁場の変化によって形成される波(波動)のことです。
光は「波長」により、その範囲が決まっています。
波長とは、光が1回振動する間に進む距離のことです。
光の波長は、100nm~1mmの範囲になります。
(1nm=10億分の1メートル)
光は波長の短いものから順に、「紫外線→可視光線→赤外線」に分類されています。
可視光線は、人間の目で見ることができる光です。
この可視光線より、波長の短い光が紫外線になります。
もちろん、紫外線を目で見る事はできません。
紫外線とは、波長が100 ~ 400nm(ナノ・メートル)の光です。
紫外線は波長により、3種類(UV-A・UV-B・UV-C)に分類されます。
CIE(国際照明委員会)における紫外線の分類は、以下のとおりです。
UV-A : 波長315~400nm
UV-B : 波長280~315nm
UV-C : 波長100~280nm
ただし、UV-Cは地上には届きません。
私たちが体に浴びる紫外線は、UV-AとUV-Bになります。
参照:日本ロレアル株式会社
UV-Aを浴びると、「光老化(こうろうか)」という現象が発生します。
光老化とは、慢性的にUV-Aを浴びる事により発生する皮膚の老化現象です。
肌の弾力がなくなり、たるみやシワができます。
UV-Aには、浸透性が高いという特徴があります。
曇っていても弱くなる事はなく、室内にいても窓ガラスを通して降り注いでいます。
UV-Aが恐ろしいのは、浴びてもその場では異変を察知できないことです。
浸透性が高いので肌の内部まで侵入し細胞にダメージを与えますが、自覚症状が全くありません。
紫外線による細胞破壊は徐々に進行し、実際の年齢とは関係なく老化していく訳です。
もちろん、UV-Bも安全ではありません。
というより、UV-Bの方が危険です。
UV-Bには、エネルギーが強いという特徴があります。
このため、肌表面の細胞を傷つけ、皮膚ガンやシミの原因になります。
皮膚に紫外線、特にUV-Bを大量に浴びてしまった場合には、皮脂膜の酸化が発生します。
皮脂の過剰分泌につなり、毛穴の炎症が発生するリスクが高くなります。
暑い地域に住んでいる人達の肌が脂っぽいのはこのためです。
毛穴が詰まることにより、脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)
が発生するリスクも高まります。
紫外線は、UV-A、UV-Bともに危険です。
参照:MAGASEEK
紫外線は過度に浴びない方が、健康のためにも髪の毛のためにも良いです。
だからと言って、極端に太陽の光を浴びなくする必要はありませんが。
「太陽の光に当たらないと体に悪い」というような事を言う人もいますが、これは間違いです。
確かに、ビタミンDなど太陽光を浴びることにより、体内で生成されるものもあります。
しかし、これらはごく少量で、体に影響を与えるほどの量ではありません。
それよりも、紫外線が体に与える悪影響を方が遥かに大きいです。
ちなみに、1998年より母子手帳からも日光浴を奨励する記述が消えています。
紫外線対策ですが、特別なことをする必要はありません。
具体的には、日中の日差しが強い時間帯は外出を避ける、帽子や日傘、サングラスなどを使用するなどです。
日焼け止めを使うのも効果的です。
最近では、飲む日焼け止めもあります。
紫外線対策は大丈夫なのか?
健康のためにも、髪の毛のためにも、一度確認してみて下さい。
見た目は若く見える方がいいですから。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事へのコメント
放火間
taka
面倒かもしれませんが、帽子は効果的ですよ。
特に通気性が高い麦わら帽子は。
日焼け止めを使うという方法もあります。
>放火間さん
>
>沖縄に帰っていると必ず頭皮が日焼けしていました。やはりいけない事なんですね…だからと言って手前は帽子が苦手なんです…