使用している薬剤の種類により、仕組みが違います。
1.永久染毛剤(パーマネントヘアカラー)
2.半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)
3.一時染毛料(テンポラリーヘアカラー)
4.脱色剤(ヘアブリーチ)
永久染毛剤・半永久染毛料・一時染毛料は、髪の毛に色をつけることを目的としています。
脱色剤は、髪の毛の色を抜くことを目的としています。

参照:ら・し・さ
今回の記事は、半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)についてです。
半永久染毛料の最後の一字は『料』で、永久染毛剤のように『剤』ではありません。
半永久染毛料は、染料を髪の毛の表面に近い部分に付着させ、色をつけます。
化粧品に分類されます。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)は、「酸化染毛料」と「その他の染料」にわけられます。
酸化染毛料の商品は、「ヘアマニキュア」や「酸性カラー」などと呼ばれています。
最近は、チューブに入っいて、クシ付きのものが多いです。
その他の染料の商品は、「カラートリートメント」や「カラーリンス」などと呼ばれています。
簡単に言うと、トリートメントやリンスに染料が入ったものです。

以下、半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の仕組みを説明する前の予備知識です。
髪の毛は3層構造です。
外側から、「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」です。
キューティクルは髪の毛の表面で、魚の鱗(うろこ)のものが4層~10層に重なっています。
コルテックスは中間部で、髪の毛の85%~90%を占めています。
髪の毛は元々白髪です。
コルテックスのメラニン色素により、髪の色が決まります。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の酸化染毛料で、髪の毛が染まる仕組みについてです。
酸性染料とは、タール色素のことです。
染料や合成着色料によく使用されています。
タール色素は石油から作られており、多くの化粧品に使用されています。
成分表示は、「赤201」や「黄401」というように、色に加えて番号で記されることが多いです。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の酸性染料は、イオン結合を利用した、1剤式の染色方法です。
1回の使用で髪の毛を染めます。

Blaune 白髪用 ヘアマニキュア(花王)
髪の毛の染色したい部分に塗り、しばらく放置します。
放置時間は商品により異なります。
規定の時間になったら、キレイに洗い流してます。
髪の毛は、同じ数の「+」と「-」の電位を保有しています。
酸化染毛料は「-」に帯電しているので、髪の毛の「+」の電位と結合します。
pHが低い状態の方がイオン結合が強力になるので、髪の毛はよく染まります。
染色部分は、キューティクルやコルテックスの外側部分です。
永久染毛剤(パーマネントヘアカラー)のように、染料が髪の毛の内部にまで浸透はしません。
このため、染色後しばらく経つと、「色あせ」が発生します。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の酸性染料のメリットは、永久染毛剤(パーマネントヘアカラー)と比べると、頭皮や髪の毛へのダメージが少ないことです。
染色後の髪の毛は、ハリやコシ、艶(つや)がでたように見えます。
だたし、これは髪の毛の表面を化学薬品によりコーティングしているだけです。
痛んだ髪の毛は、修復されていません。
一方、デメリットは、脱色をしないので、黒髪を染めるのは難しいことです。
以前は、髪の毛の生え際に塗るのが難しい(特に根元付近)というデメリットもありました。
このため、最近の商品は根元の染色に重点をおいたものも多くなってきました。
上の写真のヘアマニキュア「Blaune 白髪用 ヘアマニキュア(花王)」などがそうです。

Blaune ヘアマニキュア(花王)
永久染毛の「ヘアカラー」と、半永久染毛料の「ヘアマニキュア」は、似ているようで、全く別の染色方法です。
主な違いは、以下のとおりです。
ヘアカラー(医薬品部外)・・酸化染剤、2剤式、酸化反応、脱色あり、色が落ちない
ヘアマニキュア(化粧品)・・酸性染料、1剤式、イオン反応、脱色なし、色が落ちる(2週間~1か月くらい)

LUCIDO カラートリートメント (mandom)
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)のその他の染料とは、具体的には、カラートリートメントやカラーリンスのことです。
トリートメントやリンスのなかに、HC染料や塩基性染料といった合成染料が含まれています。
これらは、トリートメントやリンスをやりながら、徐々に髪の毛の色を染めるものです。
使用していくうちに、髪の毛の色が少しづつ変化していきます。
また、商品によって使用方法が異なるので、注意が必要です。
通常のトリートメントとリンスでも、使用方法は違いますから。
リスクを回避するためにも、使用前には、説明書をよく読んで下さい。

MEN'S BIGEN カラーリンス (hoyu)
この記事を書くにあたり、いろいろな半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の商品の事をいろいろ調べました。
驚いたのが、白髪染めが非常に多かったことです。
髪の毛は、染めても2週間ほどで新しい髪の毛が生えてきます。
そうすると、白髪は特に目立ってしまします。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)の商品は、永久染毛剤の商品より、気軽に染色できるのがメリットです。
頭皮や髪の毛にかける負担も少ないです。
これらの理由から、頻繁に髪の毛を染めることを前提につくられている商品が多いです。
あと、半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)も、液が頭皮や皮膚に付くとトラブルを引き起こす場合が稀(まれ)にあります。
100%安全という訳ではないので、商品の注意事項は守って下さい。
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)以外にも、髪の毛の色を変える方法はいくつかあります。
自分に合った方法を選択して下さい。
髪の毛の色を変える方法に関する記事
髪の毛の色を染める仕組み~永久染色~
半永久染毛料(セミパーマネントヘアカラー)とは?←この記事
一時染毛料(テンポラリーヘアカラー)とは?
脱色剤(ヘアブリーチ)とは?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事へのコメント
きょろ
白髪が気になる年になります
染めなきゃと思いつつも
染料で頭皮がかぶれるのが怖いです
taka
髪の毛を染める前には、パッチテストをすることをおススメします。
これをする事により、かなりのトラブルは防ぐことができます。
(^▽^)/
>きょろさん
>
>こんにちは
>白髪が気になる年になります
>染めなきゃと思いつつも
>染料で頭皮がかぶれるのが怖いです