びまん性脱毛症(女性型脱毛症)とは?その症状と治療法について

「髪毛=中高年の男性」、何となくこんなイメージを持っていませんか?

確かに、中高年の男性に薄毛の人が多いのは事実です。
50代の男性の44%が薄毛」という調査結果もあります。
しかし、薄毛になるのは中高年の男性だけではありません。
女性も薄毛になることもあるし、未成年でも薄毛になることもあります。


脱毛症にはいくつかの種類があります。
そして、男性と女性では、発症しやすい脱毛症の種類が違います。

性別により発症しやすい脱毛症

男性・・AGA(男性型脱毛症)
女性・・びまん性脱毛症(女性型脱毛症)


男性が発症しやすい脱毛症は、「AGA(男性型脱毛症)」です。
その名のとおり男性がなりやすい脱毛症で、薄毛の中高年の男性の大部分がAGAです。
AGAは脱毛部分が特定している脱毛症です。
前頭部と頭頂部の髪の毛のみが薄くなっていきます。
一方、側頭部や後頭部、その他の体毛で脱毛が発生することはありません。
女性がAGAなることは、通常はありません。

女性が発症しやすい脱毛症は、「びまん性脱毛症」です。
年配の女性がなりやすい脱毛症で、男性がなることは滅多にありません。
このため、「女性型脱毛症」とも言われています。

脱毛症のなかで、最も発症者の多いのが「AGA(男性型脱毛症)」で、次に多いのが「びまん性脱毛症(女性型脱毛症)」、その次に多いのが「円形脱毛症」です。
この3種類の脱毛症で、脱毛症全体の90%以上を占めています。
髪の毛が薄くなったと感じたら、男性なら「AGA(男性型脱毛症)」、女性なら「びまん性脱毛症(女性型脱毛症)」をまずは疑ってみて下さい。


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参照:女性用育毛剤


びまん性脱毛症(女性型脱毛症)とは、髪の毛が全体的に薄くなっていく脱毛症のことです。

症状としては、髪の毛の密度が少なくなることにより、地肌が見えやすくなります。
髪の毛自体が細くなることも多いです。
髪の毛のボリュームがなくなるので、「髪がぺちゃんこ」に見えます。
上の画像のような感じになります。


びまん性脱毛症(女性型脱毛症)は、年配の女性がなりやすい脱毛症です。
薄毛の成人女性の半数以上(一説には7割以上)は、びまん性脱毛症(女性型脱毛症)が関与していると言われています。
びまん性脱毛症(女性型脱毛症)は、女性の約4割が、生涯に1度以上発症するという調査結果もあります。


ちなみに、「びまん性」とは医療用語で、病変をはっきりと限定することができずに、広範囲に広がっている状態のことです。







びまん性脱毛症(女性型脱毛症)の発生原因についてです。
現時点では、びまん性脱毛症(女性型脱毛症)は解明されていない部分が多いです。
だから、発生原因も完全には特定することができません。


びまん性脱毛(女性型脱毛症)の発生原因は、「女性ホルモンの減少」「頭皮トラブル」「栄養不足」などが考えられています。
最も大きな影響を与えるのは、「女性ホルモンの減少」です。
これは確実です。
その他の発生原因については、エビデンス(科学的根拠)がないので、どのような影響を与えているのか不明です。



びまん性脱毛(女性型脱毛症)の主な発生原因である、「女性ホルモンの減少」についてです。

女性には、「エストロゲン」という女性ホルモンがあります。
主に卵巣などの女性にしかない部位でつくられています。
副腎皮質や精巣でも作られているので、少量ですが、男性にもあります。


エストロゲンには、ヘアサイクル(毛周期)の「成長期」を長くする作用があります。

ヘアサイクルには、「成長期」「退行期」「休止期」があります。
女性は男性よりエストロゲンが多いため、髪の毛の「成長期」の期間が長いため、ヘアサイクルが長いのです。

エストロゲンは、妊娠をすると増加するので、妊婦は妊娠前より髪の毛のボリュームが増えています。
一方、閉経後には急激に減少し、びまん性脱毛(女性型脱毛症)が発生しやすくなります。


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「女性ホルモンの減少」以外に、びまん性脱毛(女性型脱毛症)の発生原因とよく言われているものについてです。


まずは、「頭皮トラブル」についてです。

健康な頭皮の色は、青白い色をしています。
一方、不健康な頭皮は、赤くなっていたり、薄茶色や黄色をしています。

頭皮の色による頭皮トラブルの原因

赤みがかっている・・・炎症発生、血行不良
薄茶色・・・血行不良、栄養不足
黄色・・・皮脂が詰まった血行不良、栄養不足


間違ったヘアケアをすると、このような症状が発生しやすくなります。
寝不足やタバコの吸い過ぎ、肥満などは要注意です。
女性に関しては、「シャンプーのやり過ぎ」が頭皮トラブルの原因になることが多いです。

ただ、頭皮トラブルが解消しても、びまん性脱毛(女性型脱毛症)が治ることはないので、直接的な因果関係は一般的に言われているより少ないような気がします。


次に、「栄養不足」についてです。

髪の毛をつくるために必要な栄養は、「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル(亜鉛)」です。
これらは、「髪の毛に必要な3大栄養素」と言われています。
ダイエット(食事制限)や偏食などにより、発生しやすくなります。

これも頭皮トラブルと同様に、びまん性脱毛(女性型脱毛症)の原因としては弱いと思います。
体毛と爪は「ケラチン」というタンパク質からできています。
髪の毛の栄養が不足していたら爪も伸びないはずです。
しかし、その様なことは通常は発生しません。


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参照:栗原はるみさんのとっておきレシピ


びまん性脱毛の主な発症原因は、女性ホルモン「エストロゲン」の減少です。
その他にも何か関与しているらしいのですが、2018年2月現在では、証明できるエビデンス(科学的根拠)がありません。







びまん性脱毛症(女性型脱毛症)の治療法についてです。

びまん性脱毛症(女性型脱毛症)の主な発生原因は、「エストロゲン」という女性ホルモンの減少です。
だから、生活を改善しても効果がでない場合がほとんどです。
医学的な治療が必要です。

びまん性脱毛症(女性型脱毛症)の治療法は、「薬による治療法」と「施術による治療法」に大別されます。
一般的には、薬による治療法が主流です。
効果がでやすく、副作用の発生率も低く、お金も施術による治療法よりは安いからです。
比較的簡単に始めることができます。


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びまん性脱毛症(女性型脱毛症)に最も効果のある薬による治療法は、「パントテン酸カルシウム内服」と「ミノキシジル外用」の併用です。
2018年2月現在、最も実績のある治療法です。


まずは、「パントテン酸カルシウム内服」についてです。

パントテン酸とは、ビタミンB群に含まれる物質で、通称「ビタミンB5」と呼ばれています。
補酵素Aの構成成分で、脂質や糖質、タンパク質の代謝にかかせない重要な成分です。
不足すると、成長停止や皮膚炎、脱毛、副腎障害、末梢神経の障害(手足の麻痺や焼けるような足の痛み)などが発生します。
パントテン酸は様々な食品に含まれているため、一般的な食事をしていれば不足することはあり得ません。

パントテン酸は、通常、「パントテン酸カルシウム」として1日10mg~200mgを、1回~3回に分けて服用します。
パントテン酸カルシウムには、肌トラブルを治したり、びまん性脱毛症の改善や白髪の防止、爪の修復などの効果があります。
有名な「ハイチオールC」は、肌トラブルの修復に特化したパントテン酸カルシウムが主成分の薬です。


びまん性脱毛症の治療に最も実績があるのは、「パントガール(Pantogar)」という薬です。
世界初の女性用(びまん性脱毛症)の飲む育毛剤です。
ドイツの製薬会社「Merz Pharmaceuticals」が製造・販売をしています。

パントガールには、発毛効果と脱毛抑制効果の両方があるのですが、脱毛抑制効果の方が高い育毛剤です。
このため、発毛効果の高い育毛剤と併用すると相乗効果があります。
パントガールは、元々体内にある物質を補うサプリメントタイプの薬です。
このため、副作用が発生しにくい薬です。


もうひとつの、「ミノキシジル外用」についてです。

ミノキシジルは最も発毛効果の高い成分です。
つまり、毛生え薬です。
ミノキシジルが配合されている育毛剤は、基本的には男性用と女性用にわかれています。

女性用の育毛剤で、最も発毛効果があるのは、「女性用ロゲイン(Rogaine)」という育毛剤です。
世界初のミノキシジルを配合した育毛剤「ロゲイン(Rogaine)」を女性専用に改良した育毛剤です。
アメリカ合衆国のファイザー社が製造・販売をしています。


びまん性脱毛症(女性型脱毛症)の治療は、その効果や副作用、治療費などを総合的に考えた場合、2018年2月現在、「パントガール(Pantogar)」と「女性用ロゲイン(Rogaine)」の併用が最も現実的な治療法です。

「パントガール(Pantogar)」と「女性用ロゲイン(Rogaine)」は、オオサカ堂という個人輸入代行業者のサイトから購入することができます。
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パントガール(Pantogar)を服用して3ヵ月後には、患者の70%では脱毛が少なくなり、患者の20%では脱毛はなくなったという臨床データがでています。
これは販売元の「Merz Pharmaceuticals」が公表しているデータです。


パントガール(Pantogar)の効果に関しては、私も個人的に調べたことがあります。
使用者200人の口コミより、髪の毛が増えたかどうかの統計をとっています。
結果は以下のとおりでした。

パントガールを服用後の頭髪の状態

改善した・・58%、
現状維持・・40%(うち約1/3は抜け毛減少)
悪化した・・2%

抜け毛減少・・71%


どの位の期間使用したのか、他の育毛剤も併用したのかなど詳細は不明なデータですが、「3ヵ月後には70%で脱け毛が減少」というのは間違いなさそうです。
あと、若い人ほど、効果がでやすい傾向があります。


びまん性脱毛症(女性型脱毛症)を治すためには、医薬品などによる医学的な治療が必要です。
生活改善などをしても治ることは、通常はないと思って下さい。

しかし、最低限の生活改善は必要です。
頭皮環境が悪かったり、不健康な状態では、びまん性脱毛症(女性型脱毛症)を治すことは不可能です。







生活改善と言っても、特別のことをする必要はありません。
暴飲・暴食をしないとか、過度の飲酒・喫煙をしないとか、必要最低限の睡眠をとるなどです。
要するに、頭皮や体を健康な状態に保つことが必要があるのです。
普通の生活をしていれば問題ありません。


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ヘアケアについては、注意が必要です。
知らずに頭皮環境を悪化させてしまっている人が多いです。
びまん性脱毛症(女性型脱毛症)に対しても悪影響を与えます。

女性の場合は、シャンプーによる頭皮トラブルが非常に多いです。

シャンプーのやり過ぎは、髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。
多くても1日1回までにして下さい。
また、使用するシャンプーは洗浄力の弱いアミノ酸系シャンプーがいいでしょう。
高級アルコール系シャンプーや石けん系のシャンプーのような洗浄力の強いシャンプーでは、皮脂を落とし過ぎてしまい、皮脂欠乏性皮膚炎を引き起こす場合があります。


シャンプーのやり方にも、注意が必要です。

熱いお湯はダメ、40度以下のぬるま湯で洗って下さい。
熱いお湯で洗うと頭皮の乾燥が早くなっしまい、頭皮トラブルを発生させる可能性があります。

シャンプーの液は、直接頭皮につけてはいけません。
よく泡立ててから使って下さい。
そして、洗髪後はしっかりと洗い流して下さい。

正しいシャンプーのやり方


髪の毛の染色や脱色、パーマなども、頭皮トラブルの原因になりやすいです。
特に、ヘアカラーや白髪染めなどの「酸化染剤」には、皮膚アレルギーを発生させやすい化学物質が使用されていることが多いです。
だから、使用前には毎回必ず「皮膚アレルギー試験(パッチテスト)」をおこなうに、注意事項として記載されています。

間違ったヘアケアをしていないか、一度確認してみて下さい。


びまん性脱毛(女性型脱毛症)を治して、美しい髪を取り戻して頂きたいものです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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