このため、医師や薬剤師、開発者などの専門知識がある人達でも、その認識には少し違いがあります。
広義の意味での薬は、生物の機能に作用する化学物質といったところでしょうか。
これには、病気になったら飲む薬だけでなく、私たちの生活で使用しているシャンプーや保湿クリーム、歯磨き粉なども含みます。
人間が使用する薬は法律上、医薬品、医薬部外品、化粧品に分類されます。
参照:大人ニキビケア最前線
これらの広義の意味での薬は、厚生労働省により、以下のような基準で分類されています。
医薬品
・病気の治療や予防が目的
・厚生労働省から有効成分の効果・効能が認められている
医薬部外品
・病気の「予防」が目的(治療を目的としていない)
・厚生労働省が許可した効果・効能の成分だが、医学的根拠なし
化粧品
・医薬品や医薬部外品よりも人体に対する作用が緩和なもの
医薬品が最も効果が期待できる反面、リスクもあります。
一方、医薬部外品に使用されている成分は、効果があるらしが、エビデンス(科学的根拠)はありません。
つまり、「臨床データ」による実績がないのです。
医薬品と医薬部外品・化粧品の決定な違いは、臨床実績の有無です。
医薬品はいくつかに分類されています。
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」通称『薬機法』により分類されているのですが、これが少々複雑です。
ちなみに、この法律は2014年11月25日から施行されています。
日本の医薬品(動物用を除く)は2018年5月8日現在、以下のように分類されています。
医療用医薬品・・医師などが患者に使用したり、処方したりする薬
①処方せん医薬品以外の医療用医薬品・・医療機関で使用されたる薬
②処方箋医薬品・・処方箋により患者に処方される薬
薬局製造販売医薬品・・薬局の調剤室での製造される製剤
要指導医薬品・・「元医療用医薬品で一般用医薬品になる予定の医薬品」と「劇薬」
一般用医薬品・・処方箋がなくても薬局・薬店で購入できる医薬品
①第1類医薬品・・一般用医薬品のなかで1番効果が高い
②指定第2類医薬品・・第1類医薬品の次に効果が高い
③第2類医薬品・・指定第2類医薬品に次に効果が高い
④第3類医薬品・・一般用医薬品のなかで1番効果が低い
(指定第2類医薬品と第2類医薬品は一緒に表示される場合あり)
私たちが使用することが多いのは、医療用医薬品の「処方箋医薬品」と「一般用医薬品」です。
場合によっては、「薬局製造販売医薬品」や「要指導医薬品」も使用することになるかもしれません。
下の図は、薬局やドラッグストアで提供することが可能な医薬品の区分になります。
参照:薬剤師の業務支援ソフト
これを見た時、「複雑にし過ぎだ!」と思いました。
しかし、よく考えてみると良い事もあります。
薬の格付けができます。
このブログは本来、薄毛を治すブログなので、育毛剤でやってみました。
育毛剤ごとの分類(グレード)
医療用医薬品・・プロペシア、フィンペシア、パントガールなど
要指導医薬品・・該当なし
第1類医薬品・・リアップシリーズ
指定第2類医薬品・・ハツモール・ヘアーグロアーS
第2類医薬品・・ハツモール・内服錠、カロヤンSなど
第3類医薬品・・カロヤンプログレEX O、NFカロヤンガッシュなど
医薬部外品・・その他多くの育毛剤
化粧品・・ヘアトニック
これが厚生労働省が決めている育毛剤の格付けです。
確かに、その効果と合っているような気がします。
市販されている育毛剤の半分くらいは、「医薬部外品」の評価になっています。
客観的な臨床試験データがないので、これは当然の結果です。
この「医薬品の分類」について知っていれば、詐欺まがいの怪しい育毛剤を購入することは相当少なくなるでしょう。
医薬品の分類をなるべく簡単にまとめるつもりでしたが、やはり複雑過ぎる・・・
上手くできたか自信はありません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事へのコメント
satoshi
「医薬品の区分」がわかりやすく解説されていると思います。
「一般用医薬品」の区分に、「指定第2類医薬品」というのがあるとは知りませんでした。
taka
うまく説明できたか自信がありませんでしたが、そう言って頂けるとうれしいです。
>satoshiさん
>
>お疲れ様です。
>
>「医薬品の区分」がわかりやすく解説されていると思います。
>
>「一般用医薬品」の区分に、「指定第2類医薬品」というのがあるとは知りませんでした。