キューティクルを復活させることはできない

郊外のある大型商業施設に行った時のことです。
テナントに入っている美容室がやっているサービスなのですが、以下のようなキャッチフレーズで宣伝していました。


当店でしかできない!
オリジナルトリートメントで痛んだキューティクルを復活!


この広告に対して、私は非常に違和感を感じました。

まず、「当店でしかできない!」というところです。
特別な施術を行うのなら医療行為にあたります。
市販されているトリートメントには入っていないような「特別な成分」を使っているなら薬機法違反になります。
この美容室だけでしかできない、髪の毛に対する特別な事などありえないのです。


次の「オリジナルトリートメントで痛んだキューティクルを復活!」というところは、更に違和感を感じました。

髪の毛は死んだ細胞の集まりです。
自己修復能力がありません。
だから、キューティクルが痛んでしまったら復活させることはできないのです。

この美容室のキャッチフレーズだと、
「痛んだ髪の毛が治る」と理解する人もいると思います。


20160907.2.jpg


髪の毛は、三層構造になっています。
内側からメデュラ、コルテックス、キューティクルです。

髪の毛の見た目の美しさや、指ざわりの良さ、艶(つや)があるのかなどは、一番外側のキューティクルの状態で決まります。
キューティクルの主成分はかたいタンパク質で、半透明のうろこ状のものです。
摩擦に弱く、傷つきやすいのが特徴です。


日本人の場合、髪の毛の断面の直径は平均0.08mmくらいです。
かなり個人差があります。
ちなみに、欧米人は平均0.06mmくらいと細いです。


20170428.png
参照:Foreze y's~フォレーゼ・ワイズ~


上の写真は、髪の毛のキューティクルがダメージを受けた時の拡大写真になります。

まず、左上のように「小さな穴」があきはじめます。
そして、右上のように、更にたくさんの「小さな穴」があき始めます。
この状態では、まだ手で触っても変化を感じることはほとんどありません。
髪の毛をとかした時も、特別に違和感を感じることは少ないでしょう。

しばらくすると、「小さな穴」はだんだんと大きくなっていきます。
左下のような感じです。
こうなってくると、髪の毛をとかした時に違和感を感じるようになります。
また、コルテックス部分のタンパク質や水分が、穴から少しづつ外部にでていっているので、髪の毛が乾燥、弾力がなくなっていきます。

これが更に酷くなったのが右上の状態になります。
キューティクルが剥がれ落ち、コルテックス部分のタンパク質や水分が外部にしみ出してなくなっています。
髪の毛がくっつきあって、指どおりが悪く、乾燥してパサパサしている状態です。

髪の毛は、毛先にいくほど、このような状態になりやすいです。







痛んでしまった髪の毛を治ったように見せるのが、コンディショナーやトリートメントの役割です。

髪の毛は死んだ細胞の集まりです。
自己修復能力はありません。

つまり・・・

コンディショナーやトリートメントは、痛んでしまった髪の毛を水分と油分、化学薬品により外側から覆っているだけなのです。

髪の毛を修復している訳ではないのです。

だから、美容室の広告の「痛んだキューティクルを復活」という言葉に、私は非常に違和感を感じました。
まぁ、お店の人たちも、そんなに深くは考えていないと思います。
詐欺にはあたらないとは思うのですが、広告としてはいかがなものか・・・



髪の毛のキューティクルは、剥がれ落ちてしまいやすいものです。

そして、その原因は非常に多く考えられます。
間違った髪の毛を洗い方やドライヤーのかけ方、染色脱色、過度の飲酒喫煙紫外線、空気の乾燥、寝不足、ストレス、食生活など。

必要以上に神経質になることはありません。
しかし、不摂生な生活は改めた方が髪の毛のためには良いです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


この記事へのコメント


この記事へのトラックバック