牽引性脱毛症とは?その症状と治療法について

牽引性脱毛症という脱毛症があります。
「けんいんせいだつもうしょう」と読みます。


牽引性脱毛症とは、髪の毛が強く引っ張られることにより発生する脱毛症です。
髪の毛が長時間、強く引っ張られようなヘアスタイルをすることにより、発毛に必要な細胞がダメージを受け発生する脱毛症です。


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体毛は、皮膚の下にある「毛母細胞(もうぼさいぼう)」が分裂してできたものです。

毛母細胞(もうぼさいぼう)は、常に細胞分裂を繰り返しています。
分裂した細胞は「その場に残るもの」と「上に伸びていくもの」に分かれます。
上に伸びていった毛母細胞が「角質化(かくしつか)」して髪の毛になります。

角質化とは、細胞にケラチンが沈着して硬くなることです。
角質化が進むと、細胞はその活動を停止します。
傷を修復する事もできなくなりますし、痛みも感じなくなります。
体毛や爪がその状態です。


髪の毛を生やすためには、毛母細胞(もうぼさいぼう)など、発毛のために必要が組織が正常な活動をしている必要があります。
髪の毛が引っ張られると、母細胞などはダメージを受けます。


牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)は女性がなりやすい脱毛症です。
そして、最近では10代や20代といった若い人がよく発症しています。
これは若い女性には、牽引性脱毛症になりやすいヘアスタイルをしている人が多いからです。
ポニーテールのように、髪の毛が引っ張られるようなヘアスタイルをしていると、牽引性脱毛症を発症しやすくなります。


牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)は、髪の毛が引っ張られることにより発生する脱毛症なので、遺伝は全く関係がありません。
100%生活習慣により発症する脱毛症です。


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参照:WebMD


牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)の症状は、髪の毛の生え際や分け目が薄くなります。

額の生え際の髪の毛が抜けていってしまうと、見た目には、額が広くなったような印象を受けます。
また、髪の毛の分け目が薄くなると、そこから地肌が見えるようになってしまいます。

牽引性脱毛症は髪の毛が引っ張られる状態が続くので、血行不良を起こします。
その結果、生えてくる髪の毛は細くなり、枝毛になりやすく、抜けやすいものになってしまうのです。







牽引性脱毛症(けんいんだつもうしょう)の治療法についてです。

まずは、髪の毛が引っ張られるような髪型をしないことです。

治療法というより、まずやってほしい対処法です。
予防という面からも、ポニーテールのように髪の毛が引っ張られるようなヘアスタイルはやめた方がいいです。
心あたりのある人は改善して下さい。

本来、髪の毛は強く引っ張ってはいけません。
頭皮がダメージを受けることにより、脱毛症以外にもトラブルが発生することも考えられます。


軽度の牽引性脱毛症(けんいんだつもうしょう)の場合には、髪の毛が引っ張られなくなると、数ヶ月で改善します。
頭皮の血行不良をおこしていた部分が自然に治り、健康な髪の毛が生えてきます。

個人差がかなりあるのですが、半年以上たっても全く改善がみられない時は、治らない可能性が高くなります。



牽引性脱毛症(けんいんだつもうしょう)の治療は、自己判断でおこなうと危険です。
症状によっては、育毛剤を使用してはいけないケースもあるらです。

牽引性脱毛症は、薄毛専門のクリニックで診てもらって下さい。
近くにない場合は、皮膚科で診てもらって下さい。
ただし、皮膚科では診察の対象外のところも多いので、事前に確認してから診察にいって下さい。

必ず、医師のいる医療機関で診てもらって下さい。
間違っても、育毛サロンなどには行かないで下さい。



牽引性脱毛症(けんいんだつもうしょう)の医学的な治療をする場合、薬による治療が主流ですが、施術による治療法もあります。
代表的な施術による治療法には、育毛メソセラピー自毛植毛などがあります。

牽引性脱毛症(けんいんだつもうしょう)は酷くなると、改善できなくなってしまうこともあります。
早期の対策が必要です。


記事を読んで頂いた人には、「髪の毛を強く引っ張るような髪型をするとハゲるかもしれない!」という事を覚えておいてもらいたいです。

髪の毛が薄くなるのはイヤですから・・・


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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