「どれを選んだらいいのだろうか?」と迷ってしまいますね。
種類の多い目薬ですが、最近では「防腐剤フリー」と書いてあるものがあります。
直感的に、目にやさしい目薬のようなイメージを受けます。
「防腐剤フリー」の目薬とは、どのような目薬なのでしょうか?
防腐剤フリーの目薬とは、防腐剤が入っていない目薬のことです。
使用期限は開封後10日くらいと短いのが特徴です。
防腐剤フリーの目薬を使用するにあたり、最も注意すべき事は使用期限です。
目薬の使用期限は商品のよっても異なりますが、防腐剤フリーの目薬なら10日、防腐入りの目薬なら1カ月で品質の劣化が始まります。
ただし、室温(1℃~30℃)で、紫外線の当たらない場所で保管しているという条件下です。
この条件で保管していない場合には、更に劣化が早まります。
目薬というのは、非常に劣化しやすい薬です。
市販されているほとんどの目薬には、防腐剤が入っています。
防腐剤には、目薬の保存期限を延ばすという利点があります。
「防腐剤フリーの目薬」と「防腐剤入りの目薬」、どちらを使用するのが良いのか?
一概に言えません。
使用する人の症状や「目薬を正しく保管できるか」などによって変わってきます。
画像:アイリスCL-I ネオ(大正製薬)
防腐剤フリーの目薬は、1回きりの使い切りか、小さな容器のものがほとんどです。
上の写真は、大正製薬の「アイリスCL-I ネオ」という目薬です。
0.4mlの小さなスティックが30本入っていて、1回使いきりタイプです。
スティック1本で6〜7滴ぐらい使えますが、残りは捨ててしまいます。
下の写真は、参天製薬の「ソフトサンティア」という目薬です。
5mlの小さな容器が4本入っています。
参天製薬さんは、「開栓後、約10日間以上すぎた使い残りの薬液は使用しないでください」と注意喚起しています。
画像:ソフトサンティア(参天製薬)
目薬に使用されている防腐剤の主な成分には、以下のようのものがあります。
・塩化ベンザルコニウム
・クロロブタノール
・ソルビン酸カリウム
・パラベン
これらの成分のなかでは、「塩化ベンザルコニウム」が危険性が高いです。
高齢者やドライアイの人が使用すると、副作用が発生する可能性があります。
塩化ベンザルコニウムは「逆性石けん」です。
細菌のタンパク質の一部を変化させることにより、細菌の増殖を抑制します。
細菌に対してだけならいいのですが、塩化ベンザルコニウムは、角膜の細胞に対しても作用してしまいます。
その結果、角膜上皮障害が発生する可能性があるのです。
ただし、必要以上に神経質になることはありません。
健康な人の場合、目薬の防腐剤による副作用が発生する事は滅多にありません。
塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤が角膜についてしまったとしても、すぐに涙で洗い流されるからです。
健康に人は無理をしてまで、防腐剤フリーの目薬を使用する必要はないでしょう。
一方、高齢者やドライアイの人は、防腐剤フリーの目薬を使った方が良いでしょう。
涙の量が少ないため、目薬に入っている防腐剤により、副作用が発生するリスクが健康な人より高いからです。
画像:アイリスAGユニット(大正製薬)
目薬というのはよく使われている薬ですが、使用には細心の注意が必要な薬です。
下に、目薬に関する記事をまとめてあります。
興味があったら、ご覧になって下さい。
目薬に関する記事
目薬の差し方(使い方・使用方法)について
目薬の保存(使用期限・保管方法)について
目薬にはいくつかの種類がある、症状別による目薬の選び方
防腐剤フリーの目薬は目にやさしいが、使用期限には注意して!←この記事
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