舌を噛んでしまいそうな名前の成分があります。
「塩酸」とついていているので劇薬のようなイメージを受けますが、実は人間にとっては非常にありがたい成分です。

参照:茶碗屋店主、角栄のひとりごと
ジフェンヒドラミン塩酸塩とは、「抗ヒスタミン剤(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)」という化合物の一つです。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は、私たちの身近な薬によく使用されている成分です。
風邪薬や鼻炎薬、かゆみ止め、育毛剤など様々な種類の薬に使用されています。
「液体ムヒ」(池田模範堂)などの虫さされの成分にも、このジフェンヒドラミン塩酸塩が使用されています。
市販されている虫さされや痒み・湿疹の薬は、指定第2類医薬品か第3類医薬品が多いです。
最近では、睡眠導入剤の主成分として使用されることが増えてきました。
2003年より、薬局で購入できる睡眠改善薬の主成分としても利用が可能となったからです。
成分表示には、「ジフェンヒドラミンHCl」とか「塩酸塩ジフェンヒドラミン」と書かれていることもあります。
ジフェンヒドラミン塩酸塩の優れた効果は「抗ヒスタミン作用」です。
ヒスタミンとは、私たちの体の中にある物質です。
病原菌が体内に入るのを防いだり、体内に入ってしまったものを排出してくれたりします。
しかし、ヒスタミンが大量に分泌されると、痒み(かゆみ)が発生します。
ひどくなると、蕁麻疹(じんましん)が発生することもあります。
抗ヒスタミン作用とは、これらのヒスタミンによって発生した症状を抑えるてくれる作用の総称です。
かゆいのはイヤですからね~
強烈な痒みというのは、なかなか苦しいものです。
寝ている間に患部を掻いてしまって、血がでていたり、化膿していたりすることもあります。
抗ヒスタミン作用があるジフェンヒドラミン塩酸塩は、育毛剤には向いている成分なのです。
ジフェンヒドラミン塩酸塩、エライ!

参照:アレルの定理
ジフェンヒドラミン塩酸塩のような「抗ヒスタミン薬」は、アレルギーの薬として非常に有効です。
同じく、アレルギーの薬に「抗アレルギー薬」があります。
両者は似ているようですが、明確な違いがあります。
使用するタイミングが違います。
抗アレルギー薬は、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)に触れることにより、ヒスタミンが発生することを抑えます。
上図の「Point1」の過程を遮断します。
つまり、アレルギー症状の「予防薬」として使用します。
ただし、抗アレルギー薬には即効性はありません。
十分な効果がでるまでに、通常10日以上の時間がかかると言われています。
一方、抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンが受容体と結合するのを防きます。
上図の「Point2」の過程を遮断します。
ヒスタミンが受容体と結合すると、強烈な痒みが発生します。
抗ヒスタミン薬は、基本的に、アレルギー症状が発生してから使用します。
わかりやすい例として、虫に刺された時に使う薬は抗ヒスタミン薬です。
これが抗アレルギー薬と抗ヒスタミン薬の違いになります。
まぁ、最近では両方の性格を併せ持つ薬もあるので、一概に分類することは難しくなってきています。

参照:みぶろぐ
ジフェンヒドラミン塩酸塩には、抗コリン作用が副作用として発生する場合があります。
抗コリン作用とは、ジフェンヒドラミン塩酸塩が「アセチルコリンの受容体」と結合して発生する作用です。
具体的な症状として、口の乾きや眼圧の上昇、便秘、動悸などが発生します。
副作用は主に飲み薬で発生しています。
しかも、用量を守らずに過剰に服用した場合がほとんどです。
育毛剤では、ほとんど発生することはありません。
育毛剤に入っているジフェンヒドラミン塩酸塩の濃度は非常に低いものですから。
そもそも濃度が低くないと、厚生労働省が育毛剤の販売を許可しません。
ちなみに、ジフェンヒドラミン塩酸塩には発毛・育毛効果はありません。
育毛剤に使用される場合は、炎症を抑えたりする補助的な役割になります。
ジフェンヒドラミン塩酸塩が使用されている薬は多いです。
1番多く販売されているのは、「アレルギー・メディスン」という薬です。
アレルギー・メディスンは、花粉症などのアレルギー症状の改善と、睡眠の改善に使用される薬です。
同種の薬と比べると、値段も割安です。
アレルギー・メディスンは1錠が25mgです。
用法
通常、成人1回ジフェンヒドラミン塩酸塩として30~50mg(1.2~2錠)を1日2~3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法は上記のようにありますが、私の知り合いは安全のため、1回1錠づつ服用しています。
花粉症などのアレルギー症状の改善を目的に使用する場合には1日に2回か3回、睡眠導入剤として使用する場合には睡眠の20分~30分ほど前に服用します。
注意事項として、緑内障の人と、前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある人は、絶対に使用しないでください。
妊娠中や妊娠の可能性の人も使用してはいけません。
持病がある人は使用前に主治医に相談する方がいいでしょう。
あと、薬は直射日光(紫外線)の当たらない涼しい場所に保管してください。
下の画像をクリックすると、アレルギー・メディスンの商品ページに移動します。
使用者の口コミも見ることができるので、興味のある人はご覧になってみて下さい。

口コミを見る限りでは、アレルギー・メディスンは睡眠導入剤として使用している人が多いです。
使用方法が書かれている口コミをいくつか紹介します。
MAX
アレルギー・メディスン抗ヒスタミン剤・睡眠導入剤(ドリエルと同じジフェンヒドラミン25mg)
脳が覚めてしまったり、不安感や疲労感で寝付けなかったり、目覚ましよりも早く起きてしまうことが多かったのですが、これは服用してから20分くらいすると翌朝までぐっすり眠れます。おかげで睡眠不足が解消されて仕事への活力の改善につながりました。たくさん入っているのでコスパは最高です。目覚ましがなっても起きれないのでは?と最初は心配してましたが大丈夫でした。服用は1錠で十分です。2錠は明日が休みでゆっくり寝たいときに服用してます。オススメです。
36歳男性サラリーマン。
とても賢い使用方法だと思います。
アレルギー・メディスンの効力は4時間~6時間といわれています。
使用者の体型にもよりますが、安全性の面からも、最初は1錠の服用が良いでしょう。
いちご水
アレルギー・メディスン抗ヒスタミン剤・睡眠導入剤(ドリエルと同じジフェンヒドラミン25mg)
もう何度もリピしてますり
レスタミンよりはるかにコスパが良くて効きます。
毎日寝る前に3錠飲んですんなり入眠出来ます。
3錠は飲みすぎです。
1回の服用の上限は2錠(50mg)までです。
頭痛が発生したり、鼻血がでたりします。
にゃう
アレルギー・メディスン抗ヒスタミン剤・睡眠導入剤(ドリエルと同じジフェンヒドラミン25mg)
身長150センチの小柄の私には眠る2~30分前に1錠の服用で朝までぐっすり眠れます。
少々眠気が残り朝が起きれにくいほどの効き目です。
たっぷり入ってこの価格はお得だと思います。
1錠(25mg)しか服用していないのに、翌朝まで薬の効果が残っているのは、アレルギー・メディスンが効きやすい体質ということです。
この薬は、人により効果にかなりの差があります。
アレルギー・メディスンは使用している人の多い薬です。
商品ページには、多くの口コミが書かれています。
これが初めて使用する人には非常に参考になります。
ほとんどの人は、ジフェンヒドラミン塩酸塩を使用したことがあるはずです。
とにかく、いろいろな薬に使用されている成分です。
その割には、知名度は低いような気がします。
この名前の初めて聞いたという人も多いと思います。
名前が難しすぎるのでしょうか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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