チャップアップやイクオス、ブブカ、フィンジア、ポリピュアなど多くの育毛剤に配合されています。
男性用の育毛剤だけでなく、女性用の育毛剤にも配合されています。
調べてみたら、育毛剤だけでなく、化粧品やシャンプー、サプリメントなど様々なものに幅広く使用されていて驚きました。
皆さんも知らないうちに、使用しているかもしれませんね。
なぜ、こんなに人気があるのか・・・
不明です。
だた、原価は安いようです。

参照:花と緑の図鑑
ヒオウギエキスとは、ヒオウギという植物の主に根から抽出したエキスです。
ヒオウギは、アヤメ科アヤメ属の多年草です。
上の写真がヒオウギの花です。
独特な斑点の入る花を咲かせます。
ヒオウギは、日本や台湾、中華人民共和国など東アジアの広い範囲に分布する植物です。
日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。
ヒオウギは、以前はヒオウギ属に属するとされていたのですが、2005年におこなったDNA解析の結果から、アヤメ属に編入されました。
ヒオウギは比較的身近な植物です。
育てている人も多くいるようです。
日本では古くから親しまれている植物で、鑑賞用として栽培されてきました。
京都の祇園祭には欠かせない花で、今でも時期が来ると軒先などに飾られています。
ヒオウギエキスの効果は、「DHT抑制作用」と「MMP-1抑制作用」と言われています。
一つ目のDHT抑制作用についてです。
DHTとは、"Dihydrotestosterone"の略です。
DHT(ジヒドロテストステロン)は男性ホルモンの一種です。
このDHTが増えると、見た目には髪の毛が薄くなっていきます。
AGAが進行するからです。
薄毛の成人男性の90%以上は、AGAという脱毛症です。
AGAとは”androgenetic alopecia”の略で、日本語では「男性型脱毛症」と言います。
AGA(男性型脱毛症)は、「DHT(ジヒドロテストステロン)」という男性ホルモンが増加することにより、進行していく脱毛症です。
AGAを治すには、DHTの増加を抑制することが絶対条件です。
ヒオウギエキスには、この効果があると言われています。
しかし・・・
「ヒオウギエキスがDHT抑制作用があるとは思えない」というのが個人的な見解です。
理由は4つあります。
1つ目は、ヒオウギエキスの臨床試験により、DHTが抑制できたという事例がありません。
2つ目は、DHT抑制薬は内服薬です。
フィナステリドやデュタステリドが有名で、これらは薬の名前ではなく成分です。
これらの成分は、前立腺肥大症とAGAの治療に使用されています。
ヒオウギエキスはローション(塗り薬)として使用されています。
ローションのDHT抑制薬は、まだ開発されていません。
3つ目は、DHT抑制薬は女性には使用してはいけません。
しかし、ヒオウギエキスは女性も普通に使用しています。
4つ目は、ヒオウギエキスを使用しても、血液中のDHT濃度に変化がないということです。
これらの理由から、ヒオウギエキスはDHT抑制作用がないか、あるとしても極めて弱いと考えられます。
少なくとも、育毛剤として必要なDHT抑制作用はないでしょう。
もう一つのMMP-1抑制作用についてです。
MMPとは、"Matrix metalloproteinase"の略で、タンパク質分解酵素の総称になります。
MMP-1は、その1番目の酵素です。
MMP-1は人の体内で生成される酵素なのですが、細胞を老化させてしまう作用があります。
ヒオウギエキスには、このMMP-1を抑制作用する作用があると言われているのですが・・・
いろいろ調べてみたのですが、科学的な根拠のあるものが見つかりませんでした。
少なくとも、臨床試験による成果はないようです。
(見落としているだけかもしれませんが)
MMP-1を抑制作用もほとんどないと考えられます。
ヒオウギエキスの副作用についてですが、発生したという報告はありません。
少なくとも重度のものは発生していません。
副作用については、全く心配はいりません。

これはあくまでド素人の意見なので、参考にしないで下さい。
ヒオウギエキスには、発毛効果も脱毛症の発症原因を抑制する効果もほとんでありません。
一方、副作用もありません。
つまり、この成分が育毛剤に入っていてもいなくても、全く関係ないと思います。
育毛剤の成分にはこういうものが大部分です。
客観的に信用できるエビデンス(科学的根拠)があるものは医薬品だけです。
最近、いろいろな成分について調べているのですが、医薬品と医薬部外品の違いは非常に大きいと感じます。
医薬品は人間に対して試験をおこない、成果のあったものだけが承認されます。
やはり、医薬部外品や化粧品とでは信用度が違います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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